ロケーション管理が重要な理由
ロケーション管理が正しく行われることによるメリットは大きく3つあります。
(1)作業効率の向上
ロケーション管理を適切に行うことで、入庫や出庫の作業スピードをアップすることができます。ロケーション管理ができていない場合、どこに何があるのかが分からず探すのに時間がかかってしまったり、あちこちに取りに行くことで無駄な歩行が多くなってしまいます。ロケーション管理ができていれば、迷うことなく作業ができ、最も無駄のないルートで動くことができます。物流は倉庫から出た後も様々な業務が続くため、適切なロケーション管理が物流業務全体の改善に繋がるのです。
(2)教育コストの削減
ロケーション管理は教育コストの削減にも繋がります。ロケーション管理ができておらず、慣れや勘での作業になってしまうと、場所を覚えるのに時間がかかってしまったり、ベテランしか場所が分からないといったことが起きてしまいます。誰が見てもどこにあるかが分かる状態であれば、新人であってもある程度動くことができ、習熟速度を大きく短くできます。そのため人の入れ替わりや規模が拡大にも対応しやすい業務体制が作れるのです。
(3)保管効率の改善
最後は保管効率の改善です。人気商品やトレンド性が高く入れ替えサイクルの早い商品など、商品の特性に応じたロケーション管理を行うことで、保管効率を上げることができます。正しいロケーション管理は適切な在庫管理にも繋がるので、倉庫全体の保管効率を改善し、不要な在庫や欠品を抑えることができるのです。
【関連コラム】
在庫管理に求められるロケーション管理とは
ロケーション管理の方法
ロケーション管理が正確にできている倉庫は、物流フローの一環を担う役割を十分に果たすことができます。
かつてはアナログ方式で、紙やホワイトボードで管理をすることもありました。しかし、倉庫の規模が大きくなるに従って、情報の保管や共有、効率の面で問題が出てくるようになり、ツールを使ったロケーション管理が一般的になっています。ここでは3つのやり方を紹介します。
(1)WMS(在庫管理システム)
1つ目は在庫管理システムです。在庫管理システムは、システムで商品の在庫数や入出庫情報を入力することで、システム上で商品管理ができるツールです。検品やセット品管理、棚卸しなど、倉庫業務全体を効率化することができるため、倉庫業務を効率化したいときには必須のツールです。
(2)エクセル
エクセルによるロケーション管理です。無料で手軽に始められる点が一番のメリットで、在庫管理と連動させることで業務改善にも繋がります。しかし、誤入力や保存ミス、ファイルの破損といった不具合の可能性もあるため、小規模な場合にのみできる方法でしょう。
(3)アプリ
専用アプリを使うことで、スマートフォンのカメラでバーコードを読み込み、入出庫情報を入力することもできます。こちらも手軽に始めることができますが、柔軟性が低く自社業務には合わないということもあります。価格や求める機能から、適切なツールを選ぶことが重要です。
在庫の保管ルール
ロケーション管理と密接に関係するのが、在庫の保管ルールです。
保管ルールには大きく分けて、以下の2つがあげられます。
(1)固定ロケーション
どこに何を置くかを完全に決めて管理する方法です。同じ商品が一箇所に固まっているので、従業員への情報周知がしやすく、シンプルな管理方法と言えます。しかし、場所が空いていても他の商品は置けないため、保管効率は劣ります。
(2)フリーロケーション
空いている場所に次々と荷物を置いていく方法です。機能性の高いシステムを導入していることが前提になりますが、保管効率が高まり、荷物が行方不明になることもありません。特に、入れ替え頻度が高く在庫の変動が大きい荷物、消費期限管理やロット管理が必要な商品では、フリーロケーションで効率的に管理をすることが求められます。
COOOLaのロケーション管理の特性
COOOLaでは固定ロケーション、フリーロケーションと、2つの方式の管理に対応しており、特にフリーロケーション管理では様々な設定が可能です。
(1)最大5階層の柔軟なロケーション管理
「建屋」「階層」「列」「連」「段」と最大5階層の設定が可能です。細かく荷物を置く場所を設定できます。
COOOLaでは固定ロケーション、フリーロケーションと、2つの方式の管理に対応しており、特にフリーロケーション管理では様々な設定が可能です。
(2)ロケーションの詳細設定
「フリーロケーション」のほか、「特定商品のみ棚入可能」、「不特定の1商品のみ棚入可能」と用途に合わせて柔軟な設定が可能です。
(3)異なる温度帯への棚入を防ぐ
食品など、保管で重要な「温度帯」設定も可能です。ロケーション・商品ともに温度帯を設定することで、異なる温度帯への棚入を防ぎます。