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在庫管理システムと倉庫管理システムの
違い・選び方のポイントをご紹介

2023.06.26

倉庫業務・管理

物流業務や倉庫業務の効率化において、近年注目を集めているのが、在庫管理システムと倉庫管理システムです。在庫を管理したいけれど、どちらのシステムを選べば良いかわからないと悩んでいる企業も多いですが、在庫管理システムと倉庫管理システムは機能に大きな違いがあるのをご存知でしょうか。今回は、それぞれのシステムの概要から両者の違いを解説します。ぜひ最適なシステム選定にお役立てください。

倉庫管理とは

倉庫管理とは、倉庫内の設備・在庫・人員など管理する倉庫業務全般の総称で、倉庫内の在庫管理も含まれます。具体的には、入庫や出庫、検品、梱包、発送などの業務です。倉庫管理を行うことで、正確な在庫管理、人員配置の最適化、業務品質の向上、保管効率の向上などのメリットがあります。また、誤出荷防止や出荷時間の短縮、機会損失の防止などにも繋がるため、物流業務全体への大きな影響があります。

在庫管理とは

在庫管理は、その名の通り在庫の量を管理し最適化することです。「在庫」の中には完成形の商品だけでなく、商品を作るための工場内の原材料や部品、店舗においてある商品なども含まれます。そのため、倉庫管理とは対象としている範囲も目的も異なります。在庫管理を行うことにより、適切なタイミングで原料などを発注することができます。そのため製造~販売までのプロセス全体で適正在庫を保つことができるので、余剰在庫の削減や、管理コストの削減などのメリットがあります。

在庫管理システムとは?

在庫管理システムとは、製造業における製品や原材料、小売・流通・物流業における商品の在庫情報や入出庫情報などのデータを活用して在庫を適切に管理するとともに、業務を効率化するためのシステムを指します。在庫管理に特化している反面、一つの倉庫に限らず物流全体の在庫を管理できるのが倉庫管理システムとの大きな違いです。

在庫管理とは、一般的に、商品や部品などが生産や販売などの活動状況に応じて、最適な量と品質で供給できるよう、あらゆる方面から管理することをいいます。

●在庫管理システム活用のメリット

システムを利用して在庫管理を行うことで、人為的ミスを排除し、確実かつ迅速な管理を実現できます。これにより、業務効率化の効果が期待できます。また余剰在庫が少なくなる、コスト削減につながるなどの効果が得られれば、利益に良い影響をもたらすこともあります。

●在庫管理システムの主な機能

主な機能をご紹介します。在庫管理システムは倉庫管理システムとは違い、在庫管理に特化した機能があるのが特長です。

・在庫一覧明細
現在の庫内の在庫状況が分かる明細です。在庫数が入出庫数が分かるので、過不足が無いかを確認するのに有効です。

・入出荷管理
庫内への入荷、出荷する商品の詳細を管理する機能です。どんな品がいくつ入出荷するのかを把握だけでなく、ロケーション管理の最適化にも役立ちます。

・返品管理機能
商品のキズやご発注による返品に対応するための機能です。出荷したはずの商品が倉庫内に戻ってくるという、本来は発生しない状況のため、処理が複雑になりがちです。返品管理機能であれば、返品というステータスでデータを管理することができ、余計な業務が発生しません。また、返品情報を含めて在庫数を管理することができます。

倉庫管理システムとは?

倉庫管理システムはWMS(Warehouse Management System)とも呼ばれ、倉庫内で行われる業務全般の管理が可能なシステムを指します。スタッフ管理や帳票類の作成在庫管理以外の業務にも対応しているのが在庫管理システムとの違いです。

製造業における原材料や製品を取り扱う倉庫、小売業などの商品を保管する物流倉庫などにおいて、倉庫内の業務やロケーション管理、入出庫に伴う在庫管理、納品書の作成などの一連の業務を効率的に行うことができます。

倉庫管理とは、一般的に倉庫にある商品などの在庫管理や入荷管理、商品の仕分けや出荷準備、出荷、保管などの管理業務全般を指します。

●倉庫管理システムの主な機能

主な機能をご紹介します。倉庫管理システムは在庫管理システムとは違い、在庫管理以外の業務管理や特化した機能があるのが特長です。

・帳票作成
納品書や発注書、送り状、荷札などの発行が容易に行える機能です。入出荷の時に必要な帳票類を全て作成することができます。

・同梱管理
ノベルティやパンフレットといった同梱物を管理する機能です。購入商品やリピート回数などに応じて同梱物を管理することで、顧客ごとに最適なサービス提供を実現します。

・作業進捗管理
倉庫内のスタッフの作業状況を管理する機能です。作業データを可視化することで、スタッフが不足している業務の発見などの人員配置の最適化や、業務目標の具体化などが出来るようになります。

●倉庫管理システム活用のメリット

ハンディターミナルを利用して自動化することで、人為的ミスの軽減、作業効率化や省人化、クレーム減少などにつながれば、コストが削減できることもあります。また物流状況の可視化、リアルタイム管理が実現することは、倉庫管理システム導入の大きなメリットといえます。

在庫管理システムと倉庫管理システムの違い

在庫管理システムと倉庫管理システムは、似ているようで異なります。

倉庫管理システムは、在庫管理システムに備わる在庫管理の機能を備えており、機能に重複するところがあります。しかし、それぞれを一つのシステムとして見た場合に、主に目的と管理対象が異なるといえます。

●目的の違い

在庫管理システムは、場所問わず、企業が抱える「在庫」について、適切な在庫量を確保することで供給できるように効率化することで、利益につなげることを目的とします。

一方で、倉庫管理システムの目的は、「倉庫」に特化しています。例えば、倉庫内の業務効率化や、倉庫内の在庫・人などの全体の把握とマネジメントを通じて、利益を最大化することを目的としています。

●管理対象の違い

在庫管理システムは、あくまで在庫のみを管理します。倉庫内の在庫だけでなく、倉庫外の在庫、例えば工場や店舗などにある在庫管理も管理対象となります。

倉庫管理システムにおいては、在庫のみならず、ロケーションや物流プロセスの管理など倉庫業務全般の管理を対象とします。在庫管理については倉庫内の在庫のみを取り扱うのが一般的です。

このように、在庫管理システムと倉庫管理システムは異なります。どちらを選ぶか迷っている場合には、まずシステム導入の目的を明確にするのをおすすめします。また、在庫管理のみならず、物流倉庫における物流プロセス全般を管理したい企業は多く存在します。その場合には、倉庫管理システムが適しているでしょう。

まとめ

在庫管理システムも倉庫管理システムも、在庫管理や倉庫管理を効率化するために重要なシステムです。最適なシステムを選定することが利益につなげるポイントといえます。

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倉庫管理システムをご検討される際には、ぜひお気軽にご相談ください。

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