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棚卸の自動化とは?方法・メリット・デメリットと自社フローへの取り入れ方を解説

2026.06.29

倉庫業務・管理

棚卸しの様子

棚卸は在庫管理の基本となる業務ですが、手作業に頼ると時間や人手の負担が大きく、数え間違いなどのミスも起こりやすくなります。在庫の精度は経営判断にも直結するため、棚卸の効率と正確さをどう両立するかは多くの企業の悩みです。こうした課題を解決する手段として、棚卸の自動化に注目が集まっています。

本記事では、棚卸を自動化する主な方法から、メリットとデメリット、自社のフローに合わせた取り入れ方までをわかりやすく解説します。 棚卸の効率化を検討する際の参考にしてください。

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棚卸の自動化とは

棚卸の自動化とは、ハンディ端末やRFID、AIカメラ、システムなどを活用して棚卸作業を省力化し、在庫の精度を高める取り組みを指します。 棚卸は、帳簿やシステム上の在庫数と実際の在庫数を照合する、在庫管理の基本となる業務です。

従来の棚卸は、担当者が商品を一つひとつ数える手作業が中心でした。そのため、時間と手間がかかるだけでなく、確認漏れや数え間違いといったミスも起こりやすいものでした。

棚卸の自動化は、こうした作業を機器やシステムに置き換え、少人数でも正確に在庫を把握できる状態をつくります。 なお、棚卸の基本的な手順や役割は在庫管理における棚卸とはで解説しているため、本記事では自動化の方法に絞って紹介します。

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棚卸を自動化する主な方法

棚卸の自動化は、バーコードやRFID、AIカメラなど複数の方法で実現できます。扱う商品の種類や倉庫の規模によって適した手段は変わるため、それぞれの特徴を理解して選ぶことが大切です。代表的な5つの方法を解説します。

  • ハンディターミナル・バーコードによる自動化
  • RFIDによる自動化
  • AIカメラ・画像認識による自動化
  • WMSによる在庫データの自動管理
  • AIによるデータ分析・異常検知

ハンディターミナル・バーコードによる自動化

棚卸の自動化で最も基本的な方法が、ハンディターミナルとバーコードの活用です。商品に貼られたバーコードを専用の端末で読み取り、在庫データを自動で記録する仕組みです。

たとえば、これまで紙のリストに手書きで数を記入していた作業を、端末で読み取るだけに置き換えられます。読み取った数量はシステムへ直接反映されるため、転記の手間や書き間違いを減らせます。ハンディターミナルとバーコードは比較的低コストで導入しやすく 、棚卸自動化の入り口として多くの現場で使われている方法です。

一方で、商品を一つずつ読み取る必要があるため、点数が多い倉庫では作業時間の短縮に限界もあります。まずは紙や目視中心の棚卸から脱却したい現場に向いた手段といえます。 

RFIDによる自動化

作業時間を大幅に短縮したい場合は、RFIDによる自動化が有効です。RFIDは電波を使って商品タグの情報を読み取る技術で、タグと読み取り機が離れていても、複数の商品を一括で読み取れます。

たとえば、箱を開けずに中の商品をまとめて読み取れるため、ハンディ端末で一点ずつ確認するよりも大幅に時間を短縮できます。近年は、RFIDリーダーを搭載して倉庫内を自動で巡回し 、棚卸をおこなう棚卸ロボットも登場しています。人が棚の前に立たなくても在庫を読み取れるため、省人化と時間短縮の効果がとくに大きい方法です。

ただし、商品一つひとつにRFIDタグを取り付けるコストがかかります。金属や液体の近くでは電波が届きにくい点にも注意が必要です。

AIカメラ・画像認識による自動化

近年広がっているのが、AIカメラと画像認識を使った棚卸の自動化です。カメラで撮影した棚や商品の画像をAIが解析し、種類や数量を自動で認識します。

たとえば、棚を撮影するだけで商品の数を数えられるため、人が目視でカウントする負担を大きく減らせます。バーコードやRFIDタグが付いていない商品にも対応しやすい点特徴です。AIカメラの仕組みや導入メリットはAIカメラで在庫管理を自動化するメリットで詳しく解説しています。

AIカメラは、検品や在庫管理など棚卸以外の業務にも応用できる汎用性の高さ魅力です。 一方で、認識の精度は照明や商品の配置といった撮影環境に左右されるため、導入前の検証が欠かせません。

棚卸でのAIの役割は、画像から数を読み取るだけにとどまりません。読み取ったデータをAIが分析し、過去の在庫の動きと照らして数量の異常を見つけ出す使い方も広がっています。人が見落としがちな小さなズレも拾えるため、棚卸の精度をさらに高める後押しになります。

WMSによる在庫データの自動管理

棚卸の負担そのものを減らすうえで土台になるのが、WMS(倉庫管理システム)による在庫データの自動管理です。入出荷のたびに在庫数がデータへ自動で反映されるため、帳簿在庫と現物のズレが生じにくくなります。

たとえば、日々の入出荷がリアルタイムで記録されていれば、棚卸のときに大きな差異が出にくく、確認や原因調査の手間を抑えられます。ハンディ端末やAIカメラと組み合わせれば、読み取った結果をその場でシステムへ反映し、棚卸作業全体を効率化できます。

弊社のクラウド型WMS「COOOLa」も、在庫や入出荷のデータを一元管理し、正確でスピーディーな棚卸を支えるWMSです。 棚卸を自動化するうえでは、こうしたデータ管理の基盤を整えておくことを欠かさないようにしましょう。

AIによるデータ分析・異常検知

読み取りや記録を自動化するだけでなく、集まったデータをAIに分析させる動きも広がっています。棚卸で集めた在庫データを過去の動きと照らし合わせれば、数量の不自然なズレや、ロスが起きやすい商品をAIが洗い出せます。

たとえば、毎回同じ棚で差異が出ているなら、その原因を早めに突き止める手がかりになります。棚卸の頻度やタイミングの見直しに、AIの予測を役立てる現場も出てきました。人が数えるだけの作業から、データを読み解いて次の手を打つ棚卸へと、役割が広がりつつあります。

棚卸を自動化するメリット

棚卸の自動化には、作業時間の短縮や精度の向上、在庫のリアルタイム把握といった複数のメリットがあります。

まず大きいのが、作業時間の短縮と省人化です。手作業で数えていた工程を機器やシステムで効率化できるため、棚卸にかかる時間と人手を大幅に減らせます。 繁忙期や決算前の負担軽減にも役立ちます。

また、棚卸の精度が高まる点も大きなメリットです。人による数え間違いや転記ミスが減り、帳簿在庫と現物の差異を小さく抑えられます。在庫の正確さが向上すれば、経営判断や発注の精度も上がります。

さらに、在庫をリアルタイムに把握しやすくなる点も見逃せません。データが自動で更新される仕組みを整えれば、棚卸の時期を待たずに最新の在庫状況を確認でき、欠品や過剰在庫にも早期に対応しやすくなります。

棚卸の自動化で注意したいデメリット

棚卸の自動化には多くの利点がある一方で、導入前に押さえておきたいデメリットもあります。事前に課題を理解しておくことで、導入後のつまずきを防げます。代表的な3つの注意点を解説します。

  • 導入・運用コストの負担
  • 商品や環境による精度のばらつき
  • 業務フローの変更と現場への定着

導入・運用コストの負担

棚卸の自動化で最初の課題になりやすいのが、導入と運用にかかるコストです。RFIDタグやAIカメラ、専用システムの導入には、相応の初期投資が必要になります。

また、継続的なランニングコストの検討も欠かせません。 RFIDでは商品ごとにタグを取り付ける費用が継続して発生します。加えて、システムの保守や更新にもランニングコストがかかるため、導入して終わりではない点に注意が必要です。削減できる人件費や時間と、かかる費用を見比べ、費用対効果を見極めることが大切です。

小規模な倉庫では、いきなり大がかりな仕組みを入れるより、低コストな方法から始めるほうが現実的な場合もあります。

商品や環境による精度のばらつき

棚卸の自動化では、商品や設置環境によって読み取りの精度が変わる点にも注意が必要です。どの方法も万能ではなく、それぞれ苦手とする条件があります。

たとえば、RFIDは金属製の商品や液体の近くでは電波が乱れ、正確に読み取れない場合があります。AIカメラは、照明の明るさや商品の重なり方によって認識の精度が落ちることもあります。自社の取扱商品や倉庫の環境に合うかどうかを、導入前にテストして確かめることが重要です。

複数の方法を組み合わせ、苦手な部分を補い合う運用も効果的です。商品特性に応じて使い分ける視点をもつと、精度を安定させやすくなります。

業務フローの変更と現場への定着

棚卸の自動化は、これまでの業務フローを変えるため、現場に定着するまで時間がかかる点も課題です。新しい機器やシステムを導入しても、現場が使いこなせなければ効果は限られます。

たとえば、長年同じ手順で棚卸をしてきた現場では、操作方法への戸惑いや、やり方を変えることへの抵抗が生じやすいものです。導入時には、操作の教育や新しい手順のルール化に十分な時間を充てる必要があります。機器の導入と並行して、現場が無理なく移行できる体制づくりを進めることが欠かせません。

こうした定着の手間を見込んだうえで、繁忙期を避けて導入するなど、余裕をもった計画を立てると安心です。

棚卸を自社のフローに合わせて自動化する方法

棚卸の自動化は、自社の棚卸フローを見直し、負担の大きい工程から取り入れるのが効果的です。すべてを一度に変えるのではなく、自社に合う形で段階的に進めることが成功につながります。取り入れ方の3つのステップを解説します。

  • 現状の棚卸フローと負担の大きい工程を洗い出す
  • 在庫量や商品特性に合う方法を組み合わせる
  • WMSを軸にデータを一元化して全体を連動させる

現状の棚卸フローと負担の大きい工程を洗い出す

棚卸を自動化するには、現状のフローを書き出し、どの工程に負担が集中しているかを把握することです。自動化すべき対象が明確になっていなければ、適した方法も選べません。

たとえば、商品を数える作業に時間がかかっているのか、数えた結果の集計や転記に手間がかかっているのかで、有効な手段は変わります。現場の声を聞きながら、時間とミスが発生しやすい工程を洗い出しましょう。負担の大きい工程を特定できれば、効果の出やすい部分から優先して自動化を進められます。

棚卸フローの全体像を整理しておくと、導入後の効果も測りやすくなります。

在庫量や商品特性に合う方法を組み合わせる

自社のフローに合わせるには、在庫量や商品の特性に応じて自動化の方法を組み合わせる必要があります。一つの方法だけでなく、複数を併用することで弱点を補うことが可能です。

たとえば、点数の多い小物にはRFIDで一括読み取りを、タグを付けにくい商品にはAIカメラを使うといった使い分けをすれば効率よく棚卸し作業を自動化できます。バーコードで十分な商品は無理に高度な仕組みを使わず、コストを抑える判断も大切です。商品や保管状況に合わせて手段を選び分けることで、無駄なく精度の高い棚卸を実現できます。

倉庫の規模や拠点数によっても適した組み合わせは変わるため、自社の条件に合うバランスを探りましょう。

WMSを軸にデータを一元化して全体を連動させる

自社のフロー全体を効率化するには、WMSを軸に在庫データを一元管理するのがおすすめです。個々の機器を導入するだけでは、読み取ったデータがばらばらに管理され、効果が分散してしまいます。

たとえば、ハンディ端末やAIカメラで読み取った結果をWMSへ集約すれば、在庫情報が一カ所にまとまり、棚卸から在庫管理までを連動させられます。日々の入出荷データと棚卸の結果がつながることで、差異の確認や原因の特定もスムーズです。

自動化の効果を最大限に引き出すうえでは、データを束ねる仕組みを中心に据える進め方が役立ちます。

まとめ

棚卸の自動化は、手作業による時間やミスの課題を解消し、在庫管理の精度を高める有効な手段です。バーコードやRFID、AIカメラ、WMSなど方法はさまざまで、それぞれにメリットと注意したいデメリットがあります。

大切なのは、いきなり大がかりな仕組みを導入するのではなく、自社の棚卸フローを見直し、負担の大きい工程から段階的に取り入れることです。在庫量や商品特性に合う方法を組み合わせ、WMSでデータを一元化すれば、棚卸の効率と精度を無理なく高められます。

まずは自社の棚卸のどこに手間がかかっているかを整理し、できるところから自動化を進めていきましょう。日々の在庫管理を効率化し、棚卸の負担を減らせる現場づくりを進めましょう。

COOOLaは、在庫や入出荷、ロケーションの情報を一元管理し、正確でスピーディーな棚卸を支えるクラウド型WMSです。ハンディ端末やAIカメラなど各種機器との連携にも対応し、現場のデータを土台から整えます。棚卸の自動化や効率化にお悩みの際は、弊社が課題に合わせてご提案します。

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