起こりやすいピッキングミスの種類
・似ている商品のピッキング
商品の見た目やパッケージが似ている商品を誤ってピックしてしまうミスです。例えば、同じブランドの異なる味の食品や、似たようなデザインの異なる服などです。隣接して置いてあることも多いため、特に間違えやすいです。
・数量の間違い
指示があった数量と異なる数量をピックしてしまうミスで、指示では5個だったのに、誤って6個ピックしてしまうような場合です。急いでいる時や、繁忙期など、注意が散漫な時に起こりやすいミスです。
・ロケーションの誤り
商品が正しいロケーションに保管されていない、またはピッキング作業者が間違ったロケーションから商品を取ってしまうミスです。これはピッキング作業者だけでは改善しきれないため、作業フロー全体の見直しが必要になります。
・同じ商品のサイズや色の間違い
色、サイズ、モデルなど、商品のバリエーションを間違えてしまうミスです。特に服や靴などは、同じデザインでも異なるサイズや、似たような色があるため、誤って別のサイズや色をピックしてしまうことがあります。
・ピッキングリスト自体の誤り
文書や伝票の誤り作業指示書やピッキングリストに誤りがある場合、作業スタッフが指示通りに行ってもピッキングミスになってしまいます。この場合も、作業者だけでは改善が難しく、業務プロセスの改善が必要です。
ピッキングミスの原因を把握する
ミスが発生した場合、その原因を追究してみましょう。例えば、
- どのタイミングで発生しているのか?
- どの商品で発生しているのか?
- どの担当者で発生しているのか?
- どの時間帯で発生しているのか?
などです。
原因を追究する中でよく見られるケースとして、複数の帳票を利用して、目視を頼りにピッキングするタイミングで発生するミスがあります。目視だけに頼ると、スタッフの力量や経験により差が出やすく、スタッフ育成にも時間がかかります。人間である以上、絶対はありません。そのため現場では、二重三重チェックという手段で強化を図りますが、効率が悪くなってしまうことが課題になります。
効率化も踏まえつつ、現状からミスの発生率を減らしていくための仕組みを作り上げることが大切です。
【関連コラム】
倉庫内業務を効率化するには?改善方法をご紹介
ピッキングミスの防止策
ピッキングミスはどのように防げばよいのでしょうか。ここからは、ピッキングミスの防止策の代表例をご紹介します。
・作業手順のマニュアル作成
ピッキング作業のマニュアルを作成する方法です。これにより業務の属人化を防ぎ、全員が同じ手順で作業を実施するようになります。また、マニュアル作成時には新人・ベテラン問わず教育を徹底し、手順変更の周知を図ることも重要です。
・ピッキングリストの明確化
ピッキングリストを分かりやすくする改善です。倉庫内の作業スタッフは高齢の人や外国人など様々です。そのため商品コードやロケーション、数量などの情報が見やすくなるようにリストのフォーマットを改善することで誤読を防ぎます。
・ハンディターミナルの利用
ハンディターミナルを活用する方法です。商品のバーコードをスキャンすることでピッキングの正確性を向上させることができます。
・作業環境の改善
倉庫内の作業環境を改善し、働きやすい・ミスの起きにくい環境に整えることです。例えば照明を適切に位置に配置し十分な明るさを保つことや、不要なものを整理整頓し作業スペースを確保することで、商品を取り出しやすくするなどです。
・WMS(倉庫管理システム)の導入
WMSを導入することで、ピッキングにまつわる業務効率を上げることができます。例えばハンディターミナルがに作業内容が表示されたり、ミスをするとアラートが出るといった機能がついています。また、ピッキングミスが起きにくいだけでなく、ロケーション管理などもできるため、倉庫業務全体の改善にも役立ちます。
ピッキングミスを減らすCOOOLaの機能
ブライセンのWMS「COOOLa」にはWMSの基本的な機能に加えて、さらにミスをなくすための機能を盛り込んでいます。
帳票の帳合をなくす
納品書と後払振込票など、複数の帳票類を同梱する場合は、伝票と取り違えると大きな問題になります。伝票を入れ間違えていないかを目視でチェックするのが通常です。COOOLaは、「一体型帳票」を標準搭載しています。
「一体型帳票」では、納品書・後払振込票・ピッキングリストなどの帳票類を、1枚の用紙にまとめて印刷します。1枚の用紙にまとめることで、ミスが発生しやすかった帳合の作業が不要になり、作業効率もアップします。
帳票の一体化にかかるコストは無料です。
>詳しくはこちら「一体型帳票」
同梱物の入れ間違いをなくす
商品と一緒に送る挨拶状や商品パンフレット、サンプル品などの同梱物も、お客さまごと、注文ごと、季節ごとに変わるため、ミスの起こりやすいポイントです。COOOLaでは、注文商品や購入回数によって、同梱物を細かく指定することができます。配送方法や支払方法、会員ランクによる条件付も可能です。
設定された同梱物は自動的にピッキングリストに表示されますので、倉庫内では商品と同じようにピッキングリストに従ってピッキングするだけ。ミスの起こりづらい作業フローにすることができます。
>詳しくはこちら「同梱物の管理」
さいごに
ピッキングミスを減らし品質を向上させることで、お客様の信頼を獲得し、新たなビジネスチャンスが広がります。ミスを減らすだけでなく、経験のないアルバイトスタッフでも、入社日から即戦力として作業にあたることができるというメリットもあります。
スピーディに誤出荷を減らすことができれば、クレーム対応や原因究明などに時間を取られることも少なくなり、さらなる作業効率の改善にも繋がります(今後、ピッキング作業の効率化についても書いてみたいと思います)。
この機会に、ピッキング作業の見直しを検討してみませんか?