倉庫内業務のよくある課題
倉庫内業務のよくある課題には次のことが挙げられます。
人手不足で業務負荷が高い
物流業界では人手不足が深刻化しており、少ない人員で作業を回していく必要があります。加えて、働き方改革により作業を効率的かつ迅速に行うことを求められ、ひとりあたりの業務不可が高くなっています。
頻繁な欠品で販売機会を失ってしまう
商品在庫を保持している倉庫では、在庫管理が適切に行われていなければ、頻繁な欠品を生み出し、販売機会を失ってしまいます。
業務の属人化
倉庫内作業は古くから行われている作業であるため、ベテランスタッフが独自のやり方を見出して実施しているケースが少なくありません。しかし他のスタッフが同様に行えず、かえって効率化を妨げてしまう業務の属人化の課題があります。
ピッキングミスなどヒューマンエラーが多発
ピッキングや検品などの倉庫内作業のミスが多発しているという課題もあります。少ない人員で限られた時間で行えば、さらに深刻化します。
棚卸作業に時間と手間がかかりすぎている
荷物の現物を確認し、在庫の実数とデータ上の数値を照合する作業である棚卸作業は、デジタル時代には特に重要になってきています。しかし棚卸作業は非常に手間と時間を要するため正確性と効率性を両立させる必要があります。

倉庫内業務の効率化に向けた改善方法
倉庫内業務の課題を踏まえた上で、業務改善・業務効率化を実現する方法を5種類、ご紹介します。
1.倉庫内の見直しからの対策
倉庫内業務の改善のためには、まず現状把握が欠かせません。倉庫内の見直しを行い、無駄や無理があれば改善することで、効果が現れやすくなります。例えば、次のことは有効な手段といえます。
・倉庫内の整理整頓
倉庫内全般に、無駄なものが置かれていないか、また掃除や整理整頓を実施します。整った環境づくりは作業効率を向上させます。
・作業動線の短縮
スタッフが作業する動線をできるだけ短縮することも重要です。例えば梱包作業の際に、梱包台より遠く離れたところに梱包資材が置かれており、取りに行く時間に無駄があるといった場合は、梱包資材をできるだけ梱包台の近くに配置することで作業が迅速化します。
・倉庫内のレイアウト・ロケーション最適化
倉庫内のレイアウトや荷物のロケーションを最適化することも有効です。作業がしやすくなり、出荷についてもしやすくなることで、倉庫内業務全体が効率化します。
2.倉庫内作業の見直しからの対策
倉庫内の作業自体の見直しを行い、より良い作業方法を見出すことで、改善につながることがあります。
・作業の標準化・マニュアル化
作業に無駄が出ていたり、属人化していたりする場合は、作業の標準化を行うことが有効です。作業手順を洗い出し、最適な手順で実施するようにします。マニュアルや手順書を作る方法が一般的で、これにより新人スタッフにも教えやすくなります。
・適切なピッキング手法の選択
ピッキング作業を見直す場合は、ハンディターミナルとWMS(倉庫管理システム)を併用してバーコード読み取りによる照合の自動化の仕組みを取り入れるのがおすすめです。作業が効率化するだけでなく、商品取り違えミスも削減できます。
3.体制見直しからの対策
作業体制を見直すことも有効な対策の一つです。
・十分な作業スタッフの確保
人員が不足しがちな作業において、作業スタッフを十分に確保することは一案です。
・適切な人員配置
作業ごとに適材適所の人員配置を行うことで、業務が効率化することがあります。
・アウトソーシング活用
人員を増やすことがむずかしい場合は、アウトソーシングを利用してプロに任せる方法もあります。業務効率やスピード、品質の向上が見込めるでしょう。
4.システム・機器導入による対策
倉庫内にシステムや機器を導入して効率化する方法です。
・WMS(倉庫管理システム)や在庫管理システムの導入
一般的に倉庫に導入されるシステムにはWMS(倉庫管理システム)や在庫管理システムがあります。WMS(倉庫管理システム)は倉庫内で行われるあらゆる業務の管理が可能なシステムであり、在庫管理システムは製品や原材料、小売・流通・物流業における商品の在庫情報や入出庫情報などのデータを活用して在庫を適切に管理するためのシステムです。
これらを活用することで、人為的ミスを排除し、確実かつ迅速な管理を実現できます。
・マテハン機器の活用
マテハン機器とは「マテリアルハンドリング機器」の略称で、荷物の保管・運搬などの物流業務を効率化するための機器を指します。パレットやフォークリフトなどを指し、荷役作業を省力化、自動化、効率化することができます。
5.在庫コントロールによる対策
在庫を持つ倉庫では、在庫コントロールを適切に行うことが欠品や過剰在庫を防ぐ対策となります。
・在庫管理システムで適切な在庫数を確保
在庫管理システムを用いて在庫をリアルタイムで管理し、適切な在庫数を維持することが対策の一つとなります。
まとめ
倉庫内作業のよくある課題と対策をご紹介しました。まずは現状を洗い出し、最適な対策を実施することで、業務効率化、業務改善を目指しましょう。
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