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物流現場のデジタル変革!WMSと基幹システム連携のメリット・デメリットをご紹介!

2024.10.23

システム

経済産業省が2018年に「DXレポート」という資料を発表しました。
その中に「2025年の崖」という言葉が使用されたことをきっかけに多くの企業が既存の基幹システムやソフトウェアなどの見直しをかけるようになりました。これに関しては我々の顧客になりうる物流部門を持つ企業も例外ではなく、基幹システムで物流部門の管理を引き続き行うのか、物流部門のみWMSで管理するのか、はたまた基幹システムとWMSを連携させるのか色々頭を抱える担当者様が多くいらっしゃるかとおもいます。

今回のコラムではWMSと基幹システムというワードを中心に連携など様々ご紹介できればと思いますのでしばしお付き合いいただければと思います。

まずはWMSと基幹システムはそれぞれどのようなシステムなのかご紹介します。

WMSとは?

WMSは「Warehouse Management System」の略で、「倉庫管理システム」と呼ばれています。倉庫内の物流業務を管理することに特化し、円滑に作業を進めるためのシステムです。倉庫に保管されている商品の在庫管理や入出荷管理、仕分、加工、保管、ハンディターミナルを用いた入荷検品棚入など、一連の倉庫内物流業務を管理する機能が備わっています。
またWMSを利用することで、倉庫内作業の一部を自動化・省人化し、一括して管理して情報を見える化することで、無駄なく効率的で、正確な作業を実現します。

WMS(倉庫管理システム)とは?機能やメリット・デメリット、導入のポイントまで徹底解説

基幹システムとは?

基幹システムとは、企業や組織の主要な業務プロセスを支えるための重要な情報システムを指します。具体的には、財務、人事、製造、販売、物流などの機能が含まれ、通常は統合されたソフトウェアやデータベースを使用して運用されます。
基幹システムの主な目的は、業務の効率化、データの一元管理、意思決定の支援などです。多くの場合、ERP(Enterprise Resource Planning)システムとして知られるソフトウェアが用いられ、部門間の情報共有を円滑にし、業務の透明性を高める役割を果たします。
このようなシステムは、企業の競争力を向上させるために不可欠であり、長期的な成長を支える基盤となります。

ここで余談とはなりますが先日行われた国際物流総合展2024で弊社のブースにご来場頂いたうちの約2~3割の方が導入している基幹システムの切り替えに伴い、物流部門のみ切り離したいという要望がございました。これは今まで基幹システムをカスタマイズして物流(倉庫)管理をおこなってきたものの現場の方からの意見や要望を実現させると莫大な金額がかかることや基幹システムをこれ以上カスタマイズ出来ないという事情があるようです。基幹システムは前述した通りで企業や組織の主要な業務プロセスを支えるためのシステムとありますが、物流(倉庫)現場では機能不足が否めず、痒いところに手が届かないという意見をよく耳にします。こういった背景があり、基幹システムの切り替えのタイミングでWMS(倉庫管理システム)の導入が検討されているようです。

基幹システム(ERPなど)とWMS(倉庫管理システム)を連携するメリットとデメリット

先ほど、基幹システムとWMS(倉庫管理システム)を切り離すとお伝えしましたが切り離してそのままにしておくわけにはいかないので連携するメリットやデメリットについてお伝えします。

メリット

●在庫管理の効率化

基幹システムとWMS(倉庫管理システム)を連携させることのメリットとして在庫管理の効率化が挙げられます。そもそも基幹システムとWMS(倉庫管理システム)の在庫の考え方は少し異なります。基幹システムは理論在庫、WMS(倉庫監視システム)は実在庫という考え方に分けられます。理論在庫とは、発注、入荷、出荷などを考慮したうえで期待される在庫レベルを示します。一方で実在庫は、実際に倉庫や店舗に存在する在庫量を示します。

基幹システムをどこまでカスタマイズして現場の業務に対応しているかはおいておいて、理論在庫はあくまで予測に基づくものであり、実在庫は実際の数量を反映している為、実在庫の正確性が高いと言われています。もうお気づきの方もいるかもしれませんが基幹システムとWMS(倉庫管理システム)を連携させることのメリットはリアルタイムで実在庫を反映できるという点が挙げられます。WMSは常に現場の入出荷作業に対応しているので実在庫の情報がリアルタイムで更新されます。入出荷情報をWMSから基幹システムに連携することで基幹システムでも実在庫を追うことが可能になります。また実在庫を管理できるようになると棚卸の時間削減に繋がるので有効です。

●業務の効率化

基幹システムとWMS(倉庫管理システム)を連携させるメリットとして業務の効率化が挙げられます。例えば受注から出荷までの自動化などの実現も可能です。通常、受注処理は基幹システムで行われ、その後に倉庫管理システムに出荷指示を出すというのが一般的な流れですが、システム同士の連携がされている場合は受注情報が基幹システムに入力されたと同時にWMSに連携がされ出荷の指示などが自動的に出されるようになります。またWMSで在庫状況を常に把握することができるので在庫が一定数を下回った場合にアラートなどを出すことも可能です。他にもピッキング作業の最適化や返品処理の効率化、トレーサビリティの向上なども実現が可能です。

デメリット

●初期の導入コストが高い

基幹システムとWMS(倉庫管理システム)を連携させるためには、システム開発や設定作業が必要となり、ソフトウェアのライセンス費用、カスタマイズ費用、インフラコストなどがかかってきて高額になる可能性があります。

●導入までに時間がかかる

システム連携には、基幹システムとWMS(倉庫管理システム)の間でデータの整合性を確保するためにカスタマイズやテストが必要になります。結果、導入までのプロセスが複雑になりシステム構築に時間がかかり現場の混乱が発生する可能性もあります。

●カスタマイズの難しさ

基幹システムとWMS(倉庫管理システム)はそれぞれ異なるベンダーが提供しているケースが多く、お互いのシステム上の相互性の問題など連携機能が不足している場合はカスタマイズが必要となります。

まとめ

基幹システムとWMSの連携は、企業の物流および在庫管理において多くのメリットをもたらします。これにより、データの継続性と正確性が向上し、業務の自動化や効率化が進むため、リードタイムの​​短縮また、顧客満足度の向上やヒューマンエラーの削減といった効果も期待され、全体的な業務フローの迅速化とスムーズな意思決定をサポートします。
一方でセキュリティ、初期導入コストやシステム連携中に伴うカスタマイズの難しさ、運用面でのコスト増加やシステム障害時のリスクといった対処も存在します。
基幹システムとWMSの連携を成功させるためには、これらの利点と戦略を十分に検討する必要があります。計画通りに導入・運用されれば、業務の効率化とコスト削減、そして競争力の強化を実現することは間違いないでしょう。ブライセンのクラウド型倉庫管理システムCOOOLaは多様な機能と柔軟なカスタマイズを強みとしているシステムです。直近でもパッケージの基幹システムや自社向けの基幹システムとの連携実績もございます。基幹システムから物流部門を切り離す為にWMSの導入を検討している、基幹システムとWMSを連携させたいなどお考えでしたら右上にあるお問い合わせフォームから是非ご連絡いただければと思います。

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