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在庫引当がWMS(倉庫管理システム)で
重要視される理由を紹介

2023.11.09

倉庫業務・管理

倉庫管理システム(WMS)において、在庫引当は大変重要視されている機能の1つです。在庫引当ができることはもちろんですが、欠品が把握できることや、在庫引当の順番を設定できる機能によって、在庫引当の品質を向上することや、在庫引当以降の作業の短縮・効率化につながります。
そこで今回は、在庫引当についてもう少し詳しくみていきましょう。

倉庫業務の在庫引当の意味とは

在庫引当とは、出荷指示に対して在庫から商品を予約することをいいます。「引当」とは、元々は予定している支払いのために、予めお金を準備をしておくことの意味で、物流業務では受注した時点でほかのお客様に販売しないように在庫引当を行うことで出荷予約し、商品を確保することを指します。物流業界では、倉庫内にある在庫を実在庫数と呼び、実在庫数から引当数を引いた在庫数を有効在庫数と呼びます。
実在個数が100個あった時の、在庫引当の具体的なイメージは以下のとおりです。

1.注文が発生する前

・在庫数    【 100個】
・有効在庫数  【 100個】

2.顧客から90個の注文が発生した時

・在庫数    【 100個】
・有効在庫数  【 10個】

この時、在庫数は100個ですが、90個を在庫引当で予約しているため、予約できる在庫数は10個になってしまい、在庫が少なくなっている状況と言えます。

もし在庫引当が出来ていない場合、追加注文が来ると以下のようになります。

3.さらに顧客から20個の注文が発生した時

・在庫数    【 100個】
・有効在庫数  【 -10個】

在庫引当が出来ていないと、このように在庫数は100個あるものの、有効在庫数は不足しているため、どちらかの注文が10個足りない状態になってしまいます。
このようなことを防ぐために、在庫引当の機能があるのです。

倉庫業務で在庫引当が大切な理由

倉庫での出荷業務では、出荷指示があった商品を在庫引当し、その後にピッキング、検品、梱包、発送といった流れで業務を行います。在庫引当では、必要なものを、必要なだけ、適切なところからピッキングの指示を出すことで、在庫に対して出荷予約をします。

しかし、在庫引当を行わないと、どの商品を、どのロットで、どこのロケーションでピッキングをすればいいかが分からないため、ピッキングから発送までの後続作業の遅延に影響を及ぼします。そのため、在庫引当は倉庫管理システム(WMS)において、重要視されている機能であり、肝となる機能といえます。

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出荷の基本的な作業について

在庫引当が正確にできないと起こる問題

これまで説明したとおり、在庫引当は在庫管理において非常に重要な機能です。在庫引当が正確にできないと以下のような問題が起こります。

1.顧客満足度の低下

在庫引当ができていないと、注文を受けても在庫が確保できないため、納期遅延やキャンセルが発生し、顧客の信頼を失う可能性があります。

2.業務効率の低下

適切な在庫管理ができないと、過剰在庫や欠品が頻発し、コストや保管スペースの無駄が生じます。それによって保管スペースの見直しや、欠品対応などの追加業務が発生し、業務全体の効率も低下に繋がります。

倉庫業務で、欠品になったときの動き

在庫引当をすることにより、倉庫内の在庫数だけではなく、出荷予約がされていない在庫数を把握することができます。在庫が足りない場合は欠品となり、その場合は「何がいくつ足りないのか、どの出荷分を止めるのか、何を優先して出荷するのか」を、荷主と調整する必要があります。

倉庫での在庫引当の順番について

倉庫で在庫引当をするときに、在庫をどの順番で予約するか、事前に決まっている場合もあります。入荷した順番に出荷をする「先入れ先出し」の方法や、ロットの古い順番から出荷する方法などがあります。

「例:先入れ先出し」

商品「COOOLaスナック」の出荷があった場合、入庫日が “2018/07/18” の商品を先に在庫引当をしなければいけません。

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倉庫内でのロット逆転チェック

同じ出荷先でみたときに、前回出荷分よりも古いロットになることをロット逆転といいます。品質管理上、逆ロット管理を防ぐ必要があります。ロット逆転のチェックを行うことにより、常に最新のロットが出荷されるため、品質向上へとつながります。

「例:ロット逆転チェック」

商品「COOOLaスナック」の出荷があった場合、過去に賞味期限が “2019/1/30” の商品を出していた場合、賞味期限が “2019/1/31” の商品の在庫引当をしなければいけません。

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在庫引当ができるWMS(倉庫管理システム)とは

WMSとは、「Warehouse Management System」の頭文字をとった言葉になります。「Warehouse」は倉庫という意味なので、倉庫の中で行われる業務の管理ができるシステムになります。
倉庫は様々な商品や原材料が保管、収納されており、倉庫内では入出庫や検品、流通加工など物流業務に関わる作業が幅広く行われています。

WMSを用いれば、倉庫内の業務やロケーション管理、入出庫に伴う在庫管理、納品書の作成などの一連業務のマネジメントを効率的に行うことができます。

倉庫管理システムには、一般的に入庫管理や出庫管理、在庫管理、棚卸管理、帳票作成などの基本機能が備わっています。

近年、EC事業や物流業、製造業、小売・卸業など倉庫管理や在庫管理を行う各業界にWMSが導入されています。

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製造業でWMS導入が進む背景

近年では、特に製造業でWMSを導入している企業が増えております。製造業における在庫には、「素材」「仕掛品」「完成品」の3種類があり、それぞれ在庫管理する必要があるため、適正在庫の維持が難しいのが特徴です。また、複数拠点での在庫管理をしなければならない場合や、返品にも対応する必要があるため管理が複雑になりがちですが、在庫管理ミスが売上に直結するため、高い精度の在庫管理が求められます。このような製造業特有の事情を背景に、多くの企業がWMS導入を進めているのです。

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WMS「COOOLa」で出来ること

COOOLaでは、在庫引当の順番や逆転ロットのチェック、細かいロット指定を設定することができるため、お客様のさまざまなご要望にも対応が可能です。また、在庫引当を確定する前に、仮引当での欠品リストが印刷できるため、確定する前に、どの部分が出荷できないのかなど、在庫状況を把握することが可能です。

COOOLa機能の詳細はこちら

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