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在庫管理の改善事例と改善方法をご紹介

2024.11.18

システム

在庫管理は物流業務の中でも重要な業務のひとつであり、怠ると様々なトラブルを引き起こしてしまいます。それゆえに適切な在庫管理を目的にWMS(倉庫管理システム)や在庫管理システムを導入されるご担当者様が増えています。今回は倉庫内での在庫管理について重要なポイントや改善事例をご紹介します。

在庫管理とは

在庫管理とは、製品や商品、原料、仕掛品などの在庫数を量、質を保ちながらお客様に対して適切な供給が出来るよう管理することです。在庫管理を適切に行うことでコスト削減や生産性向上、お客様の満足度向上、供給の安定化など様々なメリットがあります。しかし、在庫管理が出来ていないと、様々なトラブルを引き起こしてしまいます。

在庫管理においてのトラブル

ここからは在庫管理が出来ていないことで起こりやすいトラブルをご紹介します。

・販売機会の損失

在庫管理ができていないと起こるトラブルの1つとして販売機会の損失が挙げられます。
十分に在庫を確保できなかったが故に売り切れにするしかなかったというケースが該当します。ECが普及した現代だとすぐ別の店で同じ商品を購入することができるため販売機会の損失に繋がります。

・顧客満足度の低下

在庫管理は顧客満足度にも直結しています。例えば、ECサイトには「〇日で出荷」と記載したにもかかわらず。在庫管理が出来ていないことで納期通りに商品が届けられず顧客からクレームやキャンセルが発生してしまうようなケースです。これにより顧客満足度の低下やブランドイメージの損失にも繋がってしまいます。

・過剰在庫による保管コストの増加

在庫数を把握できておらず、欠品を恐れるがゆえに多く発注をかけた結果、予想以上に商品が売れずに倉庫に残ってしまうというトラブルもあります。そのまま置いておくことが出来る商品ならまだしも、賞味期限がある商品だと破棄しなければならないため損失に繋がります。

・冷蔵品・冷凍品を常温で保管してしまったため、大量に廃棄となってしまった

ここまでの在庫数の管理とは異なり、ロケーション管理や商品の確認不足が原因で起こるトラブルです。本来であれば適切な温度で管理しなければならない商品を、異なる温度帯で管理してしまうことで、廃棄が生じてしまいます。また、荷主様とのトラブルなどに繋がってしまうなど問題が大きくなってしまうこともあります。

上記以外にも在庫管理ができていないことが原因で起こるトラブルがいくつもあるので、適切な在庫管理を適切に行うことが非常に重要になります。

在庫管理にWMSを導入することで改善できること

在庫管理における改善方法にはいくつかありますが、ここからはWMSを導入することで在庫管理がどのように改善されるのか解説します。

・在庫管理の効率化

入出荷作業の際にハンディターミナルを使用することで、在庫管理の効率化を図ることが出来ます。従来の在庫管理では手作業で1つ1つ商品を確認し、紙に記入してパソコンに再度情報を入力するなどといった作業が生じていました。しかし、WMSとハンディターミナルを使用することで読み取った情報が約2秒程度でWMS上の在庫情報に反映がされるため、紙に記入してパソコンに入力するといった作業が不要となります。システム化は記入ミスや入力ミスといったヒューマンエラーを防ぐことにも繋がるため、在庫管理の効率化が大きく進みます。

・在庫不足による販売機会の損失を防げる

在庫管理においてのトラブルで十分に在庫を確保できなかったことで販売機会の損失に繋がったという事例がありました。直接改善できるわけではありませんがWMSでは一定数の在庫数を下回った際、画面上にアラートを出すことができます。事前にこれくらい売れるだろう、この在庫数を下回りたくないという数を設定しておくことで常に安全在庫の水準を保つことが出来るため、販売機会の損失を防ぐことに繋がります。

・不良在庫をすぐに見つけることができる

WMSは在庫照会の際に抽出条件、集計条件を設定することが可能です。そのため、賞味期限が切れている商品のみを表示したり、長期間動きの無い商品を抽出したりすることが出来るので不良在庫をすぐに見つけることが可能になります。

・様々な条件を設定したロケーション管理が可能

WMSでは様々な条件でロケーション管理をすることができます。例えば弊社のWMS「COOOLa」では最大5階層(建屋、階層、列、連、段)の設定が可能です。荷物ごとに細かく置く場所の設定が可能になります。また食品など、保管で重要な「温度帯」設定も可能です。このようにロケーション・商品ともに温度帯を設定することで、異なる温度帯への棚入を防ぎ、在庫管理の精度を高めることができます。

WMS「COOOLa」導入による在庫管理の改善事例

WMSはリアルタイムでの在庫管理が出来るという点に加えて、従来のExcelや手作業での管理では実現しづらい機能などをあるため、導入する企業が増えています。
ここからは実際に弊社のWMS「COOOLa」を導入頂き、在庫管理を改善した事例をご紹介します。

●WMS導入前の在庫管理の課題

部品の在庫管理をExcelや手作業で実施していたA社様の事例です。
これまでは大きな出荷ミスや遅延などは発生していませんでしたが、ベテランの従業員の方が体調不良を理由に急遽退職してしまったことをきっかけに、在庫管理に問題が発生しました。今までは、ベテラン社員の指示で在庫管理を行っていましたが、急な退職に伴い十分な引継ぎを行うことが出来ず、どのExcelデータが最新なのか分からなくなる、Excelファイル容量が大きくなってしまい動作が遅くなり開けない、消えてしまったなどで在庫状況の把握が出来ない状況になってしまいました。
その結果、生産部門からのお問い合わせに対してすぐに回答が出来ない、部品の出荷を依頼されても在庫数が足りないので対応できない、依頼がある度に部品の在庫を数えて出荷するが数が合わないなどが重なり生産部門からのクレーム多発など悪循環に陥りました。

●WMS導入後の在庫管理

A社様ではWMSの導入し、ハンディターミナルを活用した入出荷作業と生産管理部門にも在庫状況を確認していただくことで、在庫管理を改善しました。
WMSを活用し部品の入荷時には商品の場所と数量を記録し、更にハンディターミナルを活用することでより正確な入荷・入庫を実現しました。出荷作業も同様です。こうすることによって物が何個入ってきて何個出ていったのかをリアルタイムで把握し、部品が一定数を下回ったタイミングでアラートを表示することで適切なタイミングで部品在庫を補充ができる仕組みを構築しました。
またExcelに入力する手間が省け、作業時間の削減とヒューマンエラーの削減を実現し、在庫管理が圧倒的に改善しました。これでは終わらず、現場だけでなく生産管理部門にも在庫状況を常に共有できるようにすることで、従来発生していた電話やメールなどの確認作業の時間削減に成功し、毎回倉庫に行って在庫数を確認する時間削減にも繋がったとのことです。

まとめ

今回は在庫管理改善事例をテーマに在庫管理で起こりうるトラブルのご紹介とCOOOLaを導入し改善した事例をご紹介させていただきました。
ブライセンのクラウド型WMS「COOOLa」は、現在700以上の荷主様にご利用頂いており、企業ごとのニーズに合わせた柔軟なカスタマイズにも対応が可能です。実際に倉庫業だけではなく他業種にも導入をいただいているシステムですので、同じ業種の企業での使用方法や導入事例や、機能のご紹介も可能です。
ご興味のある方はオンライン商談またはお問い合わせにてご連絡くださいませ。

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