倉庫内業務のよくある課題
倉庫内業務のよくある課題には次のことが挙げられます。
人手不足で業務負荷が高い
物流業界では人手不足が深刻化しており、少ない人員で作業を回していく必要があります。加えて、働き方改革により作業を効率的かつ迅速に行うことを求められ、ひとりあたりの業務不可が高くなっています。
頻繁な欠品で販売機会を失ってしまう
商品在庫を保持している倉庫では、在庫管理が適切に行われていなければ、頻繁な欠品を生み出し、販売機会を失ってしまうため、倉庫業務の効率化は喫緊の課題です。
業務の属人化
倉庫内作業は古くから行われている作業であるため、ベテランスタッフが独自のやり方を見出して実施しているケースが少なくありません。しかし他のスタッフが同様に行えず、かえって効率化を妨げてしまう業務の属人化の課題があります。
ピッキングミスなどヒューマンエラーが多発
ピッキングや検品などの倉庫内作業のミスが多発しているという課題もあります。少ない人員で限られた時間で行えば、さらに深刻化します。ミスを減らすことが、結果的に倉庫業務の効率化に直結します。
棚卸作業に時間と手間がかかりすぎている
荷物の現物を確認し、在庫の実数とデータ上の数値を照合する作業である棚卸作業は、デジタル時代には特に重要になってきています。しかし棚卸作業は非常に手間と時間を要するため正確性と効率性を両立させる必要があります。
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倉庫業務の効率化が求められる背景
倉庫業務の効率化が求められる背景にはどのようなものがあるのでしょうか。物流業界を取り巻く状況をご紹介します。
1.ECの急増
コロナ禍の影響もあり、インターネットを通じたショッピングが急増しました。それにより物流量が大幅に増加し、倉庫業務の効率化による迅速な対応が求められています。
2. 消費者の期待の高まり
ECサイトでの購買活動が増えると、消費者は迅速な配送、正確な注文処理、リアルタイムの追跡情報を求めるようになりました。この期待に応えるため、企業には効率的な倉庫業務が求められています。
3. 労働力不足
労働力不足が深刻化しており、特に倉庫業務においては労働力の確保が難しくなっています。そのため効率化により少ない人員で業務をこなす必要があります。
4. コスト削減の必要性
人材不足も相まって人件費が高騰している中、効率化により運営コストを削減することが求められます。
倉庫内業務の効率化に向けた改善方法
倉庫内業務の課題を踏まえた上で、業務改善・業務効率化を実現する方法を5種類、ご紹介します。
1.倉庫内の見直しからの効率化
倉庫内業務の効率化のためには、まず現状把握が欠かせません。倉庫内の見直しを行い、無駄や無理があれば改善することで、効果が現れやすくなります。例えば、次のことは倉庫内業務の効率化に有効な手段といえます。
・倉庫内の整理整頓
倉庫内全般が煩雑な状態だと、物をどかしたり探したりする必要があり、同じ業務をするのにも、整理されている状態と比べて効率が悪いです。そのため、無駄なものは置かない、この道具はこの棚に置くといったルールを決める、などの整理整頓や掃除を実施します。倉庫内を整った環境に改善することで作業効率を向上させます。
・倉庫の作業動線の短縮
スタッフが作業する動線をできるだけ短縮することも重要です。例えば梱包作業の際に、梱包台より遠く離れたところに梱包資材が置かれており、取りに行く時間に無駄があるといった場合は、梱包資材をできるだけ梱包台の近くに配置するといった倉庫内の導線を改善することで作業が効率化します。
・倉庫内のレイアウト・ロケーション最適化
倉庫内のレイアウトや荷物のロケーションを最適化することも有効です。レイアウトやロケーションを作業がしやすいように改善することで、出荷もしやすくなり、倉庫内業務全体が効率化します。
2.倉庫内作業の見直しからの効率化
倉庫内の作業自体の見直しを行い、より良い作業方法を見出すことで、改善につながることがあります。
・作業の標準化・マニュアル化
作業に無駄が出ていたり、属人化していたりする場合は、作業の標準化を行い業務改善することが有効です。作業手順を洗い出し、最適な手順で実施するようにします。マニュアルや手順書を作る方法が一般的で、これにより新人スタッフにも教えやすくなります。
・適切なピッキング手法の選択
ピッキング作業を見直す場合は、ハンディターミナルとWMS(倉庫管理システム)を併用してバーコード読み取りによる照合の自動化の仕組みを取り入れるのがおすすめです。作業が効率化するだけでなく、商品取り違えミスも削減できます。
3.体制見直しからの効率化
作業体制を見直すことも倉庫業務の効率化に有効な対策の一つです。
・十分な作業スタッフの確保
人員が不足しがちな作業において、作業スタッフを十分に確保することは一案です。人員体制を改善することでスタッフに余裕が生まれ、業務品質の向上にもつながります。
・適切な人員配置
作業ごとに適材適所の人員配置に改善することで、業務が効率化することがあります。
・アウトソーシング活用
人員を増やすことがむずかしい場合は、アウトソーシングを利用してプロに任せる方法もあります。業務効率やスピード、品質の向上が見込めるでしょう。
4.システム・機器導入による効率化
倉庫内にシステムや機器を導入して効率化する方法です。
・WMS(倉庫管理システム)や在庫管理システムの導入
一般的に倉庫に導入されるシステムにはWMS(倉庫管理システム)や在庫管理システムがあります。WMS(倉庫管理システム)は倉庫内で行われるあらゆる業務の管理が可能なシステムであり、在庫管理システムは製品や原材料、小売・流通・物流業における商品の在庫情報や入出庫情報などのデータを活用して在庫を適切に管理するためのシステムです。
これらを活用することで、人為的ミスを排除し、確実かつ迅速な管理を実現できます。
・マテハン機器の活用
マテハン機器とは「マテリアルハンドリング機器」の略称で、荷物の保管・運搬などの物流業務を効率化するための機器を指します。パレットやフォークリフトなどを指し、荷役作業を省力化、自動化、効率化することができます。
5.在庫コントロールによる効率化
在庫を持つ倉庫では、在庫コントロールを適切に行うことが欠品や過剰在庫を防ぐ対策となります。
・在庫管理システムで適切な在庫数を確保
在庫管理システムを用いて在庫をリアルタイムで管理し、適切な在庫数を維持することも不要な業務を減らし効率化する方法の一つとなります。
6.COOOLaを導入した倉庫業務の改善事例
ブライセンのWMS「COOOLa」を導入したことで倉庫業務の改善を実現した事例を紹介します。
倉庫業務を請け負う企業様では、COOOLaの導入により倉庫業務の標準化・効率化に成功しました。
これまでは属人性が高く保管場所の把握は担当者のスキル頼りの業務になっていましたが、COOOLaを導入したことで、初めて担当する人でも指図書を見れば製品を出庫することができる状態になりました。また、場所が分かるので事前に荷物を移動してスペースを確保することもでき、指示も含めた教育コストを抑えることにも繋がっています。また、商品を探す時間がかかるのが課題でしたが、WMS導入後は10分の1にまで短縮することができ、業務の無駄を大きく改善しました。
また、業務負荷が軽減されたことで余裕を持って業務に取り組むことができるため、誤出荷や荷物事故を大幅に減らすことできました。化学品を扱っているため誤出荷があった際のリスクが非常に高いですが、導入後半年での誤出荷発生件数はゼロ件に抑えられており、正確性の面でも倉庫業務の改善に貢献しています。
>導入事例 担当者頼みだった倉庫業務の標準化に成功 戸田倉庫 様
まとめ
倉庫内作業のよくある課題と対策をご紹介しました。まずは現状を洗い出し、最適な対策を実施することで、業務効率化、業務改善を目指しましょう。
ブライセンのクラウド型倉庫管理システム「COOOLa」は、物流・倉庫業務の生産性を徹底的に追求した倉庫管理システムです。
設計から開発まですべて自社開発であることからカスタマイズ性に優れており、高品質で本当に使いやすいソフトを実現します。
手厚いサポートも備えており、貴社にとって必要な業務効率化や業務改善のお手伝いが可能です。